社外取締役からのメッセージ
事業構造の大きな変革のなかで
新たな成長を支える人材に期待
取締役
遠藤 典子
学校法人慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 特任教授
同じ目標をもちながら、異なる空気をもたらす存在
当社においては、極めて良好なガバナンス体制が構築されています。取締役会では自由闊達な議論が交わされ、経営戦略や会社の現状についての情報を共有する仕組みがしっかり機能しています。取締役会以外にも、経営戦略や中長期的なビジョンにかかわる議論、代表取締役や社内役員との定期的な意見交換、役員向け合宿、事業拠点(研究所、無線基地局など)の視察など、さまざまな活動の場が用意されています。また、現場を支える中堅・若手社員がもつ問題意識や危機感について直接ヒアリングする機会も得ています。
独立社外取締役としての重要な役割の一つは、中長期の成長を後押しすることにあると考えています。経済メディア編集者として、ビジネスや産業政策の研究者として、技術革新による産業構造の転換によって、企業の競争環境が激変し、ビジネスモデルが変革していく局面に接してまいりました。その知見を活かして、一般株主の立場を代表して当社の成長を実現すべく、意見・助言を行い、業務執行を監督する役割も果たしてまいります。
このように社外取締役は、社員と同じ目標を共有しながら、異なる視点で異なる空気をもたらす存在であると考えています。
全社を横断し俯瞰する視点が必要
当社は中期戦略2020「beyond宣言」の目標達成に向けて、通信から会員プラットフォームをベースとしたサービスへ、事業構造を大きく変革していく時期にあります。ユーザーニーズを網羅する使いごこちのよいサービスプラットフォームを展開するには、社内においては組織の垣根を越えて、全社を横断し俯瞰する視点が必要です。また、これまで培ってきた経営資産を継承しながら、新たな領域に進むという覚悟を、経営者も含めて皆が共有しなくてはなりません。
技術・研究開発において、当社グループは、日本あるいは世界のなかでも非常に高いレベルに位置していると考えます。それは、サービス事業を展開する上でも優位性を発揮すると確信しています。
そして、当社の新たな成長を支えるのは人材です。性別や国籍に関係なく、さまざまな経験やスキルをもつ人材が「beyond宣言」の実現には必要です。多様なバッググラウンドをもつ社員が切磋琢磨できるように、的確な評価とポジションが付与される組織の仕組みの整備も、一層重要性を増すと考えています。