「新ドコモ宣言」「中期経営ビジョン」発表以降、ドコモ全体で結束し、サービス・端末・ネットワーク等あらゆるビジネスプロセスにおいて、現場原点主義を徹底してきた。
変革を推進することで、解約率の低下や顧客満足度指標の改善など着実に成果があがってきた。今後も、お客様一人ひとりのご期待に沿うサービスを提供することによって、2010年度の顧客満足度第1位の獲得に向けて、引き続き取り組んでいく。
「リアルタイム性」「個人認証」「位置情報」といった携帯電話の特性を活かし、様々なプレイヤーとの連携を通じてイノベーションを起こすことで、新たな価値の創造を目指していく。コスト削減についても引き続き取り組んでいく。
足元では、GPS機能と連携することでiコンシェルサービスを高度化し、携帯電話のパーソナル化を更に推進したほか、ソーシャルサポート・融合サービスの分野でも新規ビジネスの立ち上げ、新サービス導入を行なった。また、国際分野では、ドコモが出資するインドのタタが大きく純増数を伸ばしている。ドコモの成長に向けた「チャレンジ」の取り組みは各分野で着実に成果を上げている。
ドコモの主なチャレンジ
(1)動画サービスの発展と推進
(2)LTEの導入とネットワークの進化
(3)パーソナル化の推進と更なる進化
(4)ソーシャルサポートサービスの展開
(5)融合サービスの導入・推進
(6)端末の更なる進化
(7)グローバル展開の推進
(8)国内出資・提携の推進
・2009年度業績について
2009年度上期については前年比で15%の減益となっているが、これは、2008年度上期が特殊要因により利益水準が例年より高水準となっていたため。2009年度の業績は、ドコモの社内計画に沿って、順調に推移している。
・中期経営計画について
ドコモとしては、パケットARPUの更なる成長を目指すとともに、新たな収益源を創出する取組みや、ネットワーク関連や一般経費などのコスト効率化にも積極的に取組むことで、2012年度の「営業利益 9,000億円」の達成を目指す。また株主還元についても重要な経営課題として取組んでいく。
A1 現在の株価に満足はしていない。また、株主の皆様にはご心配をおかけして申し訳なく思っている。株価低迷の要因は2つ考えられる。1つは、市場が成熟する中でドコモの成長性が見えにくくなっていること、もう1つは料金競争への危惧があることだ。
料金競争については、これまでのような激しい競争は今後想定しにくいと考えている。
成長性については、ドコモがどのように成長するのかを示すことが重要だ。ドコモは成長に向けた「チャレンジ」を行なっており、例えば、データ通信市場を拡大させるため、ドコモは定額制利用拡大に向けて積極的に取り組んでいる。その結果、年度末に目標としてした定額制の加入率を上期で達成するなど、成長に向けた取り組みの結果が出始めている。ドコモは、更なる成長実現に向けて今後もしっかりと取り組んでいく。
また、このようなIRの場を数多く設けることも重要だ。ドコモの成長戦略やその成果、取組みの進捗を投資家の皆さまにしっかりと説明していきたい。
A2 新聞報道等では、2008年度上期と2009年度上期を比較して減益ということを取り上げている。2008年度には特殊要因があったため、2Q時点での利益目標に対する進捗が良かった。2009年度は例年並の利益進捗率に戻っているので業績が悪化したように見えるが、2009年度の通期利益目標8,300億円は昨年度と同水準。今年度の8,300億円の利益目標はぜひとも達成したいと考えているし、達成に向けて順調に進んでいる。
A3 3つポイントがある。
1つ目はSTYLE seriesを中心としたデザインの良さである。標準機能だが安価で購入可能であり、若年層にも手が届きやすい。今回発表した20機種のうち10機種がSTYLE seriesで、5機種がブランドとのコラボレーションとなっている。
2つ目は端末の進化である。世界初のセパレートケータイや、ゴルフのスイングが確認できる端末、1220万画素を搭載した端末など、高機能な端末も揃っている。
3つ目は新サービスである。iコンシェルがGPS対応となり、「リアルタイム性」、「個人認証」、「位置情報」という3つの要素を携帯電話が揃えることとなった。例えば、位置情報と広告を連動させることで新たなビジネスチャンスを開拓できるなど、これから期待が持てるサービスとして注目している。