当社はNTTの連結子会社であり移動通信事業会社です。売上高はNTTグループ全体の約4割、営業利益は約7割を占めます。世界の主な移動通信事業者の中で、売上高では世界第5位に位置しており、国内の契約数シェアは、44.8%で第1位となっています。
日本のスマートフォン出荷台数は2011年度に50%を超え、従来型の携帯電話の出荷台数を上回りました。また日本ではデータARPU比率が高いのが特徴です。携帯電話の加入者数は、1G、2Gのiモードの時代の急速な増加を経て、段々と飽和状態になってきています。また市場は変化しており、現在はLTEの契約者数が伸びでいる共に、市場の競争環境も厳しくなってきています。当社の収入は、音声収入は通話時間減少と料金の低廉化により減少傾向にあり、パケット収入はスマートフォンの普及により伸びています。またその他収入は、新領域の売上を2015年度までに1兆円を目指しています。同業他社との比較においては営業収益・営業利益とも他社を上回り、配当金は年間約2,500億円、100株当たり年間6,000円の配当を実施しています。更に負債比率も小さいのが当社の状況です。
当社の事業運営方針は、端末、ネットワーク、サービスの総合力を磨き、お客様が便利で安心安全に、楽しんでいただけるような、お客様一人ひとりの「スマートライフのパートナー」を目指しています。いまやスマートフォンは、手のひらのコンピューターとも言われており、技術の進歩は早く、これからはお客様に、操作など特に意識しないでも様々なサービスをご利用できるような環境をつくることを目指していきます。
端末は、10月10日に冬春モデルを発表予定であり、電池が3日間持つようなモデルも発売する予定です。またiPhoneは9月20日に発売開始しました。発売当日は多くの方にドコモショップに並んで頂き大変有難く思っております。発売当初は全国でドコモショップ1,050店のみで扱うことやiPhene 5sが世界的に品不足の状況にあり、お客様にご迷惑をおかけする状況となりました。今回発売したiPhoneはドコモが提供するdメニューやdマーケットが使えるようになり、機種変更実質0円やドコモに戻ってきてくれるお客様に割引するなど様々なキャンペーンを行っています。
2013年6月末でスマートフォンは2,000万契約を超え、スマートフォンの6割がXiでご利用頂いています。
ネットワークは、「つなぐ努力」と「つなぐ技術」で、エリア展開を行っています。音声・データ通信、都市部・郊外、平常時・災害時もつながるネットワーク作りを行っています。特に、Xiの基地局数は2013年度の1年間で倍にする計画。75Mbps以上の通信速度に対応する基地局も増やしていきます。4つの周波数を効率的に運用し、1.7GHzにおいては150Mbpsの速度を東名阪エリアで対応します。広さ、速さ、快適さを追及し、お客様に満足いただけるXiネットワークを構築します。大阪環状線ではXi通信接続率約99%、空港や新幹線の駅など主要施設のXiエリア化は完了しました。富士山でも全ての登山道でLTEが使えるのはドコモだけです。
スマートフォンは様々なことが出来ます。モバイルを中核とした生活空間「ドコモ生活圏」において、アドバイス、モニタリング、マッチング、プランニングを通じてお客様への支援を行い、ほとんどの社会・経済活動が網羅できる8つの新領域分野にてモバイルの領域を広げています。ビデオでご覧のとおり、翻訳・人物検索、健康管理、少子高齢化、など様々なところでモバイルがお役に立てればと思っています。また、生活を楽しく便利にするスマートフォン向けマーケット「dマーケット」にて、ビデオ、音楽、アニメ、旅行、ファッション、学習など提供していきます。dビデオは450万契約以上と好調であり、おすすめパックやあんしんパックなどお客様のご要望に応じてパッケージ化して提供しているサービスもあります。"健康"というキーワードでは、運動、睡眠、食事、保険というあらゆるサービスを総合的にご提供していますし、金融決済分野でもお客様にお役に立つサービスを提供しており、事業が大きく育ってきています。これらは、様々な会社と提携してサービスを提供しています。これらの新たな価値創造で社会の様々な問題を解決していきたいと思います。ドコモの「使命」を果たし、「夢」を実現します。「使命」とは、エリア、サービス・端末・販売拠点という我々の事業の基本において、お客様の声に耳を傾け、満足度の向上に努めること。そして「夢」とは、安心安全で、楽しみと喜びにあふれ、便利で充実した効率的な暮らしを進化したモバイル技術の提供によって実現すること、つまりお客様の"スマートライフ"を実現したい、ということです。
中期経営指標として、2015年度までにスマートフォン契約数4,000万、パケット収入1.5倍(対2011年度)、新領域収入1兆円、スマートARPU約2倍(対2011年度)を目指します。経営体質の強化として、コスト削減を2015年度に2,500億円(対2011年度)の実施。設備投資はXiのネットワークにソースシフトし7,000億円を目処に実施。営業利益はできるだけ早期に9,000億達成を目指します。ドコモは、 ①6,200万の顧客基盤 ②ネットワーク品質・先進サービスに対する高い信頼 ③世界をリードする研究開発力 ④強固な財務体質 ⑤国内トップレベルの配当性向 以上のような強みをもとに、お客様により良いサービスを提供できるよう努力していきます。
A1 iPhoneを扱わせて頂いて2週間程度経ちました。現在1,050のドコモショップでしか取り扱っておらず、スタッフ研修も9月11日以降から始めたばかりで、まだまだ不慣れな部分も多い。これから3.8万人のドコモショップスタッフと共に頑張り、もう少しすると運営体制もしっかりしてくる。
端末は、iPhone以外でも最先端の端末を世界から調達しており、冬モデルの端末を10月10日に発表予定。
ネットワークは、まだまだ努力しなければいけないが、他社と比較して1番と思っている。サービスは、iPhone上でも提供できること。(10月中にほとんどサービスが提供可能)それをお客様に楽しんで頂けるのは、ドコモの一番の強みだと思っている。サービスは、3年かけて準備してきており、他社はあまりやっていない分野。ただ、提供するサービスをお客様に全て受け入れられるとは思っていない。新規8分野を中心に、改善しながらいいサービスを作りあげていきたい。
端末、ネットワーク、サービスの3つの総合力がドコモの強みであると考えます。
A2 フィーチャーフォンはなくなりません。ドコモは作り続けます。
今回の冬モデルでも提供予定。どんどん工夫して出来るだけ安く提供していきたい。技術は行き着くところまで行き着いているが、防水などあらゆる機能がある便利な端末であり、今後も提供し続けるのでご安心下さい。
A3 配当重視。現在配当性向50%前後であるが、今後もできるだけ配当を多く増やせるよう収入と利益を上げていきたい。
A4 ドコモは地道で着実に行く会社。あっと驚くようなことをやってみたいが、今のところ直近では予定はありません。ドコモは、嘘を言わない会社であり、一面の真理だけではなく、トータルで評価頂けるような会社を目指したい。
A5 おっしゃるとおりです。ただ、他社からMNPで自社に移ってきたお客様に、キャッシュバックを行う会社があるので、対抗策として新規客の優遇施策を行っている面もある。また、既存のお客様、iPhoneを長い間待って頂いたお客様が、iPhoneを買って頂ける場合は、機種変更を実質0円にさせて頂いている。また、長く使って頂いているとドコモポイントをお得にしたり、プレミアムのお客様に、優先的にiPhoneのWEB予約を実施した。更に、フィーチャーフォン+スマートフォンの2台持ちのお客様に料金を安くしたりと、様々な施策を実施しており、今後もいろんな知恵を出していい施策を実施していきたい。
A6 ドコモはスマートライフの実現のために、スマートフォン上にサービスを提供していきたい。今も専門分野の会社や大学と提携したり、買収や合弁会社を作りながら、様々なサービスを提供している。iPhoneの上にサービス展開できるのはApple社との交渉の結果。3年前の状況では実現できなかったが、今回はそれが整ったのでiPhoneを提供できた。また昨年扱っていたら、iPhone 5が対応する周波数の関係などでお客様にご迷惑をかけていたかもしれない。Apple社もiPhoneが世界に普及して考え方が柔軟になってきている。そのような様々な条件が重なり、提供まで少し時間がかかってしまった。