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説明会資料

• 質問者1

  Q1　スマートライフ領域におけるカテゴリごとの営業収益割合を教えてほしい。

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  A1　「コンテンツ・ライフスタイル」が約35％、「金融・決済」が約15％、「あんしん系サポート」が約30％、「法人ソリューション+その他」が約15％となっている。これは前年同期における割合とほぼ同様であり、収益割合を5％単位で申し上げている影響で合計値が100％にはならないが、「法人ソリューション+その他」が20％に近い規模感だと考えていただきたい。

  Q2　MVNOに対する「音声通話サービスに係る卸電気通信役務の料金」について、総務省から裁定案が諮問されたが、ドコモへの影響と今後の方向感についてコメントがほしい。

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  A2　2020年2月4日に総務省から示されたのは日本通信から申請があった裁定への裁定案である。
  具体的な裁定案の内容は主に2点あり、1点目は音声卸料金の価格の見直し、2点目は音声定額サービスを卸提供すべきかについてである。
  1点目は、卸料金の水準を適正な原価に適正な利潤を加えた金額に見直すべきだという内容であるが、音声卸料金の価格については従前から暫く見直していなかったため、ドコモとしても見直しをする方向感を考えており、今後見直しをしていきたい。
  2点目の定額料金については、定額制の提供は各社の努力に基づくべきものではないかという議論があり、音声定額サービスの卸提供を義務付ける裁定案とはなっていない。
  今後については、紛争処理委員会で審議の上、総務相が裁定を行うことになる。そこから半年程度の間でドコモが卸料金を見直し、裁定日に遡及して適用するという流れである。ただし、裁定の確定時期についてはまだ決まっていない。年度内に決まった場合でも、日本通信の裁定影響のみであるため、裁定による直接的な影響は軽微だという判断をしている。
  しかしながら、本見直しはMVNO全体にかかわるものであり、その影響は今後試算することになるが、来年度以降において卸料金の減収が生じることになると考えている。

  Q3　音声卸料金の見直しについては、基本的にはMVNO事業全体に適用されるという理解をしているが、ドコモ全体の営業収益へのインパクトはそれほど大きくならない理解でよいか。

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  A3　今回は日本通信からの裁定申請に関する話だが、平行して接続料研究会も行われている。議論の結果は来年度を予定しているが、その結果を踏まえるとMVNO事業全体へ影響が生じると考えている。今後も状況を注視していくが、現時点で具体的な影響金額の算定はしていない。

• 質問者2

  Q1　メルカリとの業務提携において、ポイント経費等のコストに与える影響を要因別に教えてほしい。

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  A1　メルカリとの提携は、両社のID連携によって顧客基盤を拡大できるよい取り組みだと考えている。
  通常はある程度の会員獲得コストが必要になるが、今回の提携においては低コストでdポイントクラブ会員数を拡大することが可能であり、それによって収益増にもつなげることができる。
  また、d払いとメルペイにて加盟店の共同開拓や相互利用を行う予定であり、加盟店獲得の点でも費用減になる。当初はキャンペーン費用等が発生するかもしれないが、中期的なプロジェクト収支としては利益が拡大すると考えている。

  Q2　決算説明会では、通信サービス収入等が第3四半期単独・累計ともに計画に対して上振れ傾向であり、今後は着地に向かって利益の上振れが抑えられていくという説明もあったが、何の費用をどれだけ増えていくのか教えてほしい。また、来年度については通信サービス収入が想定よりも増え、自然体でもある程度の利益が出るのではないかと考えているが、今年度増加しているポイント経費も含めて、来期においてさらに増やす可能性のある費用項目はあるのか。

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  A2　今年度は第4四半期に収益面で新料金プランの減収影響がさらに拡大し、費用面でも、ポイント経費やマイグレーション促進の端末値引きなどの費用がある程度発生する見込みである。
  営業利益8,300億円の計画を達成可能な範囲で、除却費の前倒し等、後年度の負担軽減や収益拡大につながるような費用を使っていきたい。
  決算説明会でも申し上げたが、今年度の営業利益はコンセンサスに近い水準で着地するのではないかと考えている。逆に来年度についてはあまり楽観視しておらず、モバイル通信サービス収入は数百億の減収を覚悟している。コスト効率化やスマートライフ事業の増益によってカバーし、営業利益全体では増益をめざす。

  Q3　今年度の当初計画時に、月々サポート削減による増収効果も含めた新料金プランの減収影響について説明があったが、来年度における数百億円の減収影響の内訳についても同様に教えてほしい。

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  A3　来年度の減収についても、新料金プランの影響によるものである。月々サポート減少による増収効果を差し引いても、数百億円の減収影響が残るが、マイグレーションとアップセルで回収したいと考えている。
  ただ、アップセルが若干苦戦していることに加えて、契約数についても新たな規制によりキャッシュバックが沈静化した10月以降も想定ほど獲得できていない。今後、2月、3月における契約数の獲得が来年度の収益増に効くことになるが、ARPU・契約数ともに不安要因がある。

  Q4　月々サポート削減による増収効果は、計算上2,000億円以上だと考えているが、その見通しに変更はないか。

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  A4　月々サポートの適用期間が残っているにもかかわらず、新料金プランに移行される方もいるが、基本は24か月で確実に終了するため、ほぼ計算どおりに増収が発生する。
  金額としては、新料金プランの減収影響が2千数百億円あり、月々サポート削減による増収効果とdocomo withの割引影響を合わせた金額も2千数百億円あるが、その差分で数百億円の減収影響が残ることになる。

• 質問者3

  Q1　第3四半期累計の営業利益の増減要因を見ると、モバイル通信サービス収入は688億円減っている。一方で、決算アナリスト説明会で、新料金プランによる減収影響は900億円程度という話があったため、差し引くと200億円強は増収分となる。この増収分の要因として、旧料金プラン内のアップセル、ギガホ・ギガライトでのアップセル、音声収入の好調を挙げていた。これら200億円強の内、それぞれの要因の占める規模を教えてほしい。

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  A1　ギガホ・ギガライトの減収影響から月々サポートの戻り効果を差し引いた額が1,000億円弱、つまり900億円程度とお伝えした。モバイル通信サービス収入の減収額との差分は基本的にアップセルとマイグレーションの影響だ。もう少し解約抑止による増収効果を期待していたが、それについては今後出てくると思っている。

  Q2　差額に占めるアップセルは旧料金プランから新料金プランに移行するアップセルと、旧料金プラン内でのアップセルのどちらが大きいのか。

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  A2　新料金プラン移行によるアップセルだけを見ている。

  Q3　音声が好調とのことだが、音声ARPUが上がったのか。それとも、音声収入が全体として増えているのか。

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  A3　両方である。ギガホ・ギガライトは、カケホーダイプランがセットされていないため、カケホーダイプランやカケホーダイライトプランを付けない方の比率が高まってきており、その方々による通話料収入が発生している。台風や災害が多かったという影響もあるかもしれないが、大した額ではないが堅調だ。

  Q4　割引前のARPUだと見え方が変わってくるのか。

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  A4　このような増収効果は割引前ARPUに計上される。

  Q5　割引前ARPUでも増収ということか。

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  A5　計画よりは高い水準だが、音声だけでみたときには対前年同期比では減収であり、増収になっている訳ではない。

  Q6　第3四半期単独における端末販売コストについて。端末機器販売収入からの端末施策分の控除額と代理店手数料の合計額を見ると、対前年であまり減っていない。3G契約の巻き取り費用増が主要因か。

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  A6　ダイレクト割は対前年でだいぶ減らしているが、スマホおかえしプログラムが始まったことが端末収支にマイナスに効いている。また、流通在庫分の会計の影響も若干ある。

  Q7　第3四半期における3Gマイグレーションはどの程度だったのか。

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  A7　上期は約100万で、下期は約120万を計画している。
  ハンドセット以外も含まれるが、FOMAからXiへの契約変更は上期で約140万のため、大体四半期別では70万程度だ。

• 質問者4

  Q1　5Gの商用サービスは年度末決算の頃には始まっているかと思うが、5Gの価格戦略について、どういう議論がされているのか教えてほしい。

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  A1　料金面については現在検討中で、発表に向けて整えていきたい。端末についても、まだ調達価格が決まっていない。新方式の第1世代の端末は高くなると想定されるが、まだ確定はしていない。どのように価格を設定し、販売するかこれから決定していく。

  Q2　5Gについては端末補助金の2万円上限が免除されるように、総務省に働きかけるという話もあったが、どうなのか。

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  A2　なかなか5G端末が特例として認められるような状況にはないが、継続して総務省とは話をしていきたい。

  Q3　まもなく楽天が料金プランを発表すると思うが、現状どの程度楽天の参入に準備できているのか。料金、ポイント戦略、ネットワーク等の各分野を踏まえて教えてほしい。

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  A3　楽天の参入を見据えながら、5Gの料金を設計するつもりである。まだ楽天は5Gのエリアには言及していないが、LTEでみた場合でも通信エリアの優位性はドコモにある。そういう意味で彼らは価格面でのサービス訴求をしてくると想定されるが、同等水準の価格に追随することは現時点では考えていない。その前提をもちつつ、楽天の料金水準を見据えながら準備していく。

• 質問者5

  Q1　スマホおかえしプログラムは収支にマイナスとのことだが、もう少し具体的な会計処理の考え方や、今後の見通しを教えてほしい。

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  A1　スマホおかえしプログラムの会計処理については、最大12か月分の分割支払金を免除する収入減の影響と、回収端末の転売による収入見込額を想定して会計計上している。実際の金額はお伝えできないが、分割支払金の免除見込み額は機器収入から減額しており、回収端末の転売見込額は機器原価から減額している。その2つの減額分の差分の総額は、何百億円という大きな金額にはなっていない。今後、年度末決算、あるいは来年度においてもう少し詳細にお伝えできるか検討する。

  Q2　スマホおかえしプログラムによる収支影響は想定外なのか。

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  A2　想定外ではない。最初から計画に織り込んでおり、実績もほぼ計画どおりである。

  Q3　メルカリとの業務提携について、携帯電話事業者とインターネット会社のペイメント分野におけるグルーピングの大きな構図はできたと思う。ドコモとしては、楽天を含めた競合3社に対して、戦略面等においてどのように差別化を図るのか。

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  A3　メンバーシップの拡大をめざしているのは当社だけではなく、Zホールディングスや楽天も同じかと思う。楽天はクレジットカード事業を中心にメンバーシップと取扱高を拡大している。Zホールディングスについては、ヤフーとLINEのIDを足すと、非常に大きな会員基盤を抱えていることになる。公正取引委員会による審査などの関係で、統合作業が開始されるのは来年の10月以降とのことだが、しっかり準備してくると見ている。それに対して、当社は現在約7,350万のdポイントクラブ会員数を、しっかり1億人規模に拡大しようと思っている。クレジットカードについては楽天が先行していて、かなり強いプレイヤーではあるが、dカードも契約数や取扱高をしっかり伸ばしてきているため、彼らの規模にキャッチアップできるように引き続き取り組んでいく。バーコード決済については、世の中の市場調査を見ても、PayPayが加盟店の数や月間アクティブユーザーの数では群を抜いている。d払いは、他のペイメント事業者と比べると、2番手に位置している。PayPayが先行しているが、加盟店開拓やキャンペーンをコントロールしながら、ユーザーや取扱高を増やしたい。他社の強みは把握していて、当社もトップではないがよい位置につけている。会員基盤やパートナーを含めたエコシステムの拡大を、地道かつスピード感を持って行うことによって対抗できると考えている。

  Q4　細かく見ると各プレイヤーに違いはあるかもしれないが、大きく見るとドコモとしては携帯電話の回線利用者へのアップセルを追求することを一番に取り組んでおり、それに加えて、他社との競争に負けないようにオープン化にも取り組んでいくという考え方で合っているか。

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  A4　色々な考え方があるが、当社は楽天と同じように、dポイントというポイントプログラムにしっかり取り組んでいる。このポイントプログラムにおいて携帯事業と連携した形で値下げやキャンペーン等を通じ、ポイントをユーザーに進呈できるドライバーを持っているという点が大きいと考えている。

• 質問者6

  Q1　非通信領域の戦略を伺いたい。ドコモはメルカリとの連携など緩い連携はあるが、Zホールディングスやソフトバンクは資本にコミットした投資を行っている。数千億円単位の出資でメジャーな企業を買収するという戦略はアクティブに検討しているのか。

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  A1　アクティブに検討しているかいないかと言われればアクティブに検討はしている。ただし、メルカリに対して資本提携などの話はしていないため誤解のないようにしていただきたい。

  Q2　買収額が数千億円単位であっても機会があれば買収を実施するということでよいか。

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  A2　そのとおりである。

  Q3　通信事業者のポイント戦略について伺いたい。ソフトバンクグループのPayPayは費用がブラックボックスに連結されていてどれだけ費用を支出しても本体への業績影響が分かりにくい。KDDIの四半期ごとのポイント発行をみると、利益がよいときに予算消化でポイント発行しているイメージが強い。来年度モバイル通信サービス収入が数百億円単位で減収するということであれば、コストが厳しい環境ということになるかと思うので今度はポイント発行が少なくなり、ユーザーからすると急に魅力度が下がり、利用されなくなる。そのような状況では事業としてサステナビリティがないように見える。減益となる状況でも必要に応じてコストをかけるのか、利益に余裕がないときにはコストをかけないという判断となるのか。どのような将来像を抱いているのか教えてほしい。

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  A3　ポイントの大半は通信事業で発行して、コストも通信事業で負担して、利用先はスマートライフが大きいという構造となっている。キャンペーン等も実施しているが、ベースとして我々のポイント発行は安定感がある方法であると思う。利益を見ながら実施するという側面はなくはないが、さほど短期的には判断せず中期的に考えている。今年は利益が好調であることもあるが、政府のキャンペーンや他社のキャンペーンも見ながらここが勝負どころであると考えて実施している。来期も勝負どころは続くかもしれないので、来期のモバイル通信サービスの減収をスマートライフ領域とコスト効率化で埋めたいと言ったが、決済事業が勝負どころと判断すれば多少踏み込んで取り組む可能性はある。

• 質問者7

  Q1　メルカリとの連携により顧客基盤を拡充するとしているが、メルカリの月間利用者1,450万人、メルペイの会員600万のうちドコモの顧客基盤と重複していないユーザー数はどの程度か把握しているか。また、メルカリとはすでにドコモショップなどで連携しているが、それらの取組みに対する定量的な評価を教えてほしい。

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  A1　重複しているユーザーの比率についてはざっくりお伝えすると3キャリアのシェア比率と同等であると考えていただきたい。メルカリのサービスはモバイルキャリアを問わず幅広くご利用になられていると思う。現在、ドコモショップ3店舗でメルカリ利用時に売買商品を梱包して配送するトライアルサービスを行っており、今後、拠点の拡大を予定している。お客さまには喜んでいただいているが、定量的な効果については現在トライアルの段階であるので控えさせていただく。

  Q2　新料金プランのアップセルが計画を下回っているということだが、どういう利用属性が計画を下回っているのか、またその対応策を伺いたい。

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  A2　新料金プランのアップセルについては、ギガホの加入率、ギガライトの3GBより多くご利用いただくことが重要になってくる。特に収益観点では3GBを超えることが重要なのだが、想定を1～2%程度下回っている。原因は、高ARPUユーザーの新規獲得ができていないといったわけではなく、新料金ユーザーのほとんどが既存ユーザーの移行によるものであるため、移行したユーザーの選択プラン、あるいはデータ利用量が想定よりも少し低いため。この下振れはあくまで目標値に対してであるので目標が少し高かったという考えもある。「ギガホ増量キャンペーン」や「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」、「ディズニーデラックスセット割」などのキャンペーンも12月以降に実施しているが、その効果も着実に出ている。ギガホ増量キャンペーンについては1GBのデータ追加購入が減るという減収影響もあるが、トータルで収支改善に何が効くかを今後も考えていきたい。

  Q3　各種キャンペーンのうち、効果が大きいのはどれか。

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  A3　ギガホ増量キャンペーンは申込制ではなく自動適用であることと、キャンペーンの実施時期が重なっていることから切り分けた回答は難しいが、ボリュームとしては「ディズニーデラックスセット割」よりは「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」が大きい。

• 質問者8

  Q1　dポイントの費用対効果を伺いたい。ポイントを多く発行しているが、他社に利用されているだけという感じがする。ローソンはKDDIとも提携しているのにドコモは変わらずポイント還元施策を行っている。どこまでリターンを求めているのか。何か厳密な計算や想定があるのか。また、そのリターンは増えているのか。

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  A1　想定ではあるが、収支や施策効果は考えて実施している。通信事業で発行しているポイントが大半を占めているので、通信事業の満足度を上げてお客さまを獲得するために実施しており、基本的に通信事業で効果は回収できていると考えている。ポイントを利用するときにはd払い加盟店等で利用するので、加盟店に対しては、ドコモが年間で発行する1800億ポイント以上を保有したお客さまが来店することをメリットとし、決済手数料は他社のように無料ではないが加盟店となっていただいている。我々のお客さまは反復性、継続性が高いこともご理解いただいている。なお、通信サービスの利用に伴い提供されているポイントはモバイル通信サービス収入の減にて会計上処理されている。その他のキャンペーンとして実施しているものについては、収入の減ではなく、費用に計上しており、セグメント会計上は大半がスマートライフ事業の経費となる。費用対効果については、d払いの収益拡大などで見ている。決済手数料をいただいているので、今年度後半はややコストをかけたので赤字となっているが、他社のように何百億という赤字となっているわけではない。今後dカードも含めたトータルの金融決済事業でコスト回収すると考えている。

  Q2　1,800億ポイントは通常のdポイント発行で、キャンペーンでは追加で発行しているということか。

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  A2　1,800億ポイントは期間限定ポイントも含め、すべてのポイント発行を含んだもの。キャンペーンで発行しているポイントは全体の3割ほどであったが、最近は増えて4割程度になっている。

  Q3　長期的にキャンペーンでのポイント発行比率は高まっていくイメージか。

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  A3　長期的にはわからないが、今年度の後半から来年度の前半は勝負の時であるので徐々に比率は高まっていくのではないか。また、加盟店から発行するポイントも増えているが、この場合は加盟店に我々からポイントを購入いただいている。ボリュームディスカウントもあるので詳細は控えるが1ポイントを1円より高く購入いただいているので、発行いただけばそれだけ粗利が増える。なお加盟店での発行ポイントも1,800億のポイント発行額に含まれている。

  Q4　ARPUの考え方について伺いたい。来年度数百億円の減収を考えると、割引前のARPUはどこかで反転すると予想していると思うが、そのタイミングはいつ頃と予想しているか。新料金プラン導入による値下げ幅は10％強～15％程度だと思うが、2021年の総裁選を見据えると今回の値下げ幅で乗り切れるのか。2020年は次の値下げに向けて準備を考えなくてはならないのではないか。どういう戦略をとるのか。

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  A4　来年度に割引前のARPUを反転させるのは難しいのではないか。月々サポートを含めた割引後のARPUの反転は、細かい数値がないので感覚論であるが来年度にできるかもしれない。

Q5　割引前ARPUの反転は2021年度くらいか。

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A5　割引前のARPUを反転させるには、ギガホ・ギガライトの値下げ影響をマイグレーションとアップセルの増収効果で上回る必要があるので、21年度でも難しいのではないか。期待できる要素としては、5G料金による増収があるかもしれない。最終的には競争により料金は下がっていくが、提供当初は多少収入増を期待している。競争環境によるが業界全体でそのような料金水準が設定されれば、5Gではトラフィックは増えるので期待できる。一方で楽天参入や、MVNO向けの音声卸料金に関する裁定案など不確定要素もあるため、20年度は当初計画の段階で織り込めない減収要因もあるのではないかとみている。

• 質問者9

  Q1　5GのCAPEXについて、決算アナリスト説明会にて政府の5G導入促進税制が実施されれば最大限活用したいとの話があったが、はっきりした実施内容はまだ公表されていないと思うがどういうスタンスなのか教えてほしい。税制優遇を活用した場合、従来大きく増えることはないと言っていたトータルでのCAPEXは増えていくのか。4G投資やメンテナンスなどの費用を抑制することでトータルの設備投資額は変えず、5G投資の減税メリットを取りに行くのか。

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  A1　ご認識のとおり詳細は不明だが、もしそのような優遇税制があれば最大限活用したいと考えている。ただしさまざまな条件付与が見込まれるため、税メリットは当初のわれわれの想定を下回ると思われる。全体的な設備投資の傾向としては、2021年に1万局の5G基地局展開をうたっており、すでに開設計画での基地局数を大きく上回っている状況にある。なお、設備投資の前倒しにより、5年間で総額1兆円の5G投資計画自体は大きく変更する予定はない。来年以降の投資は、当社の支社や支店にヒアリングをしたところ、5G開設のみならず4Gエリア拡大の要望もあり、すべて実施したとすれば2019年度の設備投資額である5,700億円水準を大きく上回ることになる。4G投資の調整や5G投資の踏み込み方については全体のバランスをみて、トータルで投資額が変わらないようにしていきたい。

  Q2　結論としては、5Gの投資額は大きくは増やさないのか。

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  A2　多少の上振れはあるかと思うが、大きくは変わらない。

  Q3　dポイントについて、1,800億の発行数のうち他社によるポイント発行の比率はどの程度か。

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  A3　現状では1割未満である。

  Q4　dポイントの他社発行比率は、著しいペースで上昇しているのか。

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  A4　伸び率は高い。dポイントの他社発行は、ドコモの費用負担なくポイント進呈できるため、今後も増やしていきたい。

• 質問者10

  Q1　先程M&Aの検討状況について話があったが、その資金を外部から調達する場合は負債の活用や割賦債権の流動化、またフリーキャッシュフロー等があると思うが、それらを考慮しても配当や自社株買いを含めた株主還元は引き続き重要事項であるのか。

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  A1　債権流動化は検討しており、2020年3月末をまたいで500億円ほど試行する。これがうまくいけば2020年度以降は規模の拡大を検討する。これにより得られる資金は成長投資や自己株式取得にあてる。財務担当の視点で言えば成長投資の成否は不確実性を伴うため、自己株式取得にあてるのが堅実ではある。現状、当社は実質無借金であるため、バランスシートを見た時に1兆4,000億円程度の無金利の割賦債権とクレジット債権が当社の資本コスト5～6％でファイナンスされている状態になっており、大きな逆ザヤ状態といえるのでこれを解消するのが債権流動化のわかりやすい効果である。
  成長投資についてはある程度はフリーキャッシュフローの範囲内でまかなえるが、必要に応じて負債で調達すれば金利0％に近いコストで調達できるため、むしろ債権の流動化よりも低いコストとなる可能性もある。
  株主還元は、現在3,000億円の市場買付を実施中であるが、今までの実績としては「公開買付：市場買付＝2：1」の割合で、公開買付の後に市場買付を行う順序で行っている。2018年度に6,000億円ほどの公開買い付けを実施したときには、料金値下げによる4,000億円のお客さま還元と同時の発表であったこともあり株価に対するプラス影響はあまりなかった。市場における流動性を考えると市場買い付けは年間3,000億円程度が限界と考えているため、この6,000億円、3,000億円という数値は最大限の規模というイメージである。今後の市場買い付けは小分けにして短期のサイクルで実施することを検討したい。
  またフリーキャッシュフローは、収益や費用を含めた業績数値のなかで最も好調である。年間計画は▲1,000億円ほどの計画だが、例年1月に支払うものを連休の関係上12月に支払済にもかかわらず、3Qはプラスとなっている。今後も債権流動化や端末在庫の圧縮などの打ち手があるため、株主還元の原資の確保についてはあまり心配ないと考えている。なお、成長投資は基本的に負債活用にて実施すればよいと考えている。

• 質問者11

  Q1　MVNOユーザーは、どの程度音声通話を利用しているのか。MOUなどを、ドコモユーザーと比較して教えてほしい。またドコモユーザーで音声定額を利用しているユーザーというのは、どういう属性なのか教えてほしい。

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  A1　今はデータ利用で通話ができるアプリがあることもあり、MVNOユーザーはデータ通信の利用が主流であると理解している。実際、音声の卸価格の値下げのニーズは今まであまりなかった。ただ今回の裁定申請をした企業については、音声通話の定額サービスを提供したいという要望があると理解しているが、MVNO市場全体においては音声通話の需要は少ないと考えている。なお、個々の企業の状況については、回答を差し控える。

  Q2　ドコモの音声定額利用者は、どのようなユーザーなのか。

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  A2　旧料金プランであるカケホーダイ・パケあえるでは音声定額が基本サービスであったため、ドコモショップ店頭でのおすすめに沿ってご契約をされるスマートフォン初心者の方が多かったと思う。

  Q3　設備投資額について年度別の配分はNTTではなくドコモの裁量で決めているのか。また税制優遇に対応して投資を前倒ししたとしても設備投資総額は大きく増えないとのことだが、具体的には何％くらい増える見込みか。

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  A3　5Gにかかわる設備投資額については、今のところは開設計画で提出した5年間の総額1兆円に沿って実施する予定である。5Gについては、オープンパートナープログラムに3,200社ほどいらっしゃるが、そのパートナーの方々の5Gエリア化要望に応じて状況も変わるため、1～2年様子を見ないと具体的に何％増えるかはわからない。また、3Gや4Gの時と比較して装置の単価が安くなっているため、1局あたりのコストは下がることも見込まれるため、その観点でも最終的にどれくらい設備投資が増えるかは現段階では分からない。

• 質問者12

  Q1　通信事業向けの設備投資について、5G減税の適用範囲が少ない可能性があるということであるが具体的にどの部分が適用範囲外になるのかなど、条件の見通しについて伺いたい。またその適用範囲の情報をもとに投資配分は柔軟に変えることができるのか。

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  A1　発表された内容をみると、総務省に各社が提出した開設計画以上に前倒しした部分が対象となっているが、具体的な条件は議論されている最中なので分かりかねる。設備投資については柔軟に対応したいと考えており、方針は変わっていない。

Q2　コスト効率化1,300億について第4四半期に偏重しているがこれは計画どおりなのか。要素ごとに進捗遅れ、先行していることなどの特徴はあるか。

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A2　今年度のコスト効率化の約6割は代理店手数料、いわゆる端末購入にかかるダイレクト割の削減で予定している。それが営業関連のコスト効率化のうちの8割くらいを占めており、順調に進捗している。昨年の第4四半期はダイレクト割を大きく実施していたので、それが削減されることで今年度のコスト効率化に貢献する。そのため、コスト効率化の残り分については予定どおり販売関連で第4四半期に実現することを想定している。