3.位置登録

セル方式による移動通信システムでは、固定電話と違って移動機そのものが空間的に移動するため、移動機がどこにいるのかをネットワーク側で常に把握していないと接続を自動的に行うことができません。そのために欠かせないのが位置登録です。

基地局から移動機に送られる信号に基づき、移動機の位置情報をネットワークに登録します。その後、ロケーションエリア変更を検知した場合、移動機は自機内の位置登録を更新し、ネットワークに通知します。移動機の電源オフ後、再び電源をオンにした場合、そのときの基地局からの信号によって再び自機内の位置情報と比較し、違う場合は新しい位置情報をネットワークに登録します。

セル方式による移動通信システムでは一般に複数のセルからなる登録エリア単位で位置登録を行いますが、その境界では受信レベル変動にともなって頻繁に位置登録の切り替えが生じてしまいます。オーバレイ位置登録は、移動機の初期位置登録点を中心として、各移動機ごとに個別エリアを設定する方式で、そのエリアをはみ出した場合は、また新たな位置登録点を中心としたエリア設定するため、位置登録トラヒックの大幅な減少をはかることができます。

位置登録法

1999年3月作成