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NTTが「ASIA IP Elite 2023」に選出

2023年6月,NTTは国際的に著名な知財メディアであるIAM(Intellectual Asset Management)社(本社:英国ロンドン)が選考する「ASIA IP Elite 2023」に選出されました.これは,アジア・太平洋地域における知的財産創造の代表的な取組みを紹介するため,知的財産をビジネス戦略の中心に位置付けている企業・組織を選ぶものであり,今回は合計88の企業・組織が選ばれています(国内は23企業が選出).

NTTの選出理由としては,NTT持株会社が多くの光関連技術の特許出願を推進している点に加え,ドコモが進めている5G必須特許のライセンス活動が重要な要素として評価されています.ドコモは2022年度もASIA IP Eliteに選出されています.

ドコモは今後も,自らが描くモバイル通信の未来を切り開くため,R&D技術力を培い,研究開発に取り組んでいくとともに,事業に貢献する知財活動を進めて参ります.

NTTが「ASIA IP Elite 2023」に選出

MCPC award 2023サービス&ソリューション部門「優秀賞」「AI&ロボット委員会特別賞」受賞

2023年11月24日,モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC:Mobile Computing Promotion Consortium)が主催する「MCPC award 2023」の表彰式が開催され,「サービス&ソリューション部門」表彰としてコアネットワークデザイン部の笹部 晃秀とNTTコミュニケーションズ株式会社の藤間 良樹氏と西田 卓爾氏が代表して「docomo MEC®/MECダイレクト®」にて「優秀賞」を,サービスイノベーション部の田中 剛,川原田 将之,何 朗平,福本 拓也,松岡 保静†1,澤山 熱気†2がNTTコミュニケーションズ株式会社の田西 智和氏,松宮 春奈氏,亀川 智史氏,小針 清子氏,前田 奈都子氏とともに「AIライティング・AIスピーキング(English 4skills)」にて「AI&ロボット委員会特別賞」を受賞しました.

MCPCでは2003年以降,「MCPC award」を開催し,モバイルシステムの導入により,IoT/AI分野での「業務効率化」「業績向上」「顧客満足度向上」「社会貢献の推進」「先進的なモバイル活用」などの成果を上げた事例を顕彰し,モバイルソリューション,IoT/AIシステムのさらなる普及促進を図っています.

「docomo MEC/MECダイレクト」は,ETSI(欧州電気通信標準化機構)が示しているMEC(multi-access Edge Computing)の特徴をもつMECサービスです.5Gは,無線区間の低遅延や安定通信を実現する通信規格である一方,利用者観点では有線区間も含めたエンドツーエンド区間において,インターネットの混雑や,基地局とサーバの通信距離が長い場合に遅延や揺らぎが発生するという課題があります.これらの課題を解決するため,通信キャリアで唯一の全国11拠点※1での商用MECサービスを展開し,日本全国どこからでもセキュアで,リアルタイム性の高いサービスを創出できる環境を構築しました.その結果,全国で300件以上※1の5G※2ならではの活用事例を創出し,生産性向上や社会課題解決への貢献などが大きく評価されました.今後も,さまざまな分野の多くの企業との連携を推進して参ります.

「AIライティング・AIスピーキング(English 4skills)」は,中高生の英語教育において,生徒の回答をAIで自動的に採点・添削を行うシステムです.AIライティングは和文英訳問題について,AIスピーキングは英検の2次試験で実施される面接試験について,自動的に採点・添削を行うことができます.従来の自動採点では,「模範解答とどれだけ近いか」の観点で採点を行っていましたが,AIライティング/AIスピーキングでは,「意味的に正しいか/対応しているか」の観点で採点を行うことができます.これによって,先生の採点にかかる稼働を削減するだけではなく,生徒の表現力を向上させることに寄与する採点・添削を実現できます.今後は,中高生以外の年齢層への展開と単文からの自由英作文の対応などの機能の向上を図り,サービスの普及と学習効果向上および教師の業務負担軽減に努めて参ります.

  • †1 現在,新事業開発部(株式会社みらい翻訳出向)
  • †2 現在,スマートライフ戦略部(株式会社NTTコノキュー出向)
  1. 2024年2月時点.
  2. 同サービスは5GエリアとLTEエリア両方で利用可能.
MCPC award 2023サービス&ソリューション部門「優秀賞」「AI&ロボット委員会特別賞」受賞
MCPC award 2023サービス&ソリューション部門「優秀賞」「AI&ロボット委員会特別賞」受賞

令和5年度地方発明表彰「発明奨励賞」受賞

2023年11月29日に行われた令和5年度 地方発明表彰式で,新事業開発部の西田 克利,ドコモ欧州研究所の田中 威津馬,RAN技術推進室の内山 忠,無線アクセス開発部(現,無線アクセスデザイン部)のウリ アンダルマワンティ ハプサリ氏が「初動対応を確保する緊急メール優先制御」により「発明奨励賞」を受賞しました.

大正10年(1921年)に始まった地方発明表彰は,全国を8つの地方(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州)に分けて,その中で実施されている優れた発明,考案または意匠を生み出した技術者・研究開発者を顕彰するものです.

受賞した発明は,緊急速報「エリアメール®」の基盤機能となる技術で,通信ネットワークにおいて,緊急速報を配信する際に,情報配信サーバで配信情報に優先度を設定することで,基地局は優先度が高い情報から携帯端末に配信します.これにより,災害現場近くにいらっしゃるお客さまに対し,緊急にお知らせすべき情報を迅速に配信することが可能となります.

本発明は,地震,台風など,多くの自然災害が発生する日本において,緊急で伝えたい避難情報をお客さまに確実に届ける,お客さまの安心・安全を支えるインフラとして貢献しています.また,本発明は,「エリアメール」にとどまらず,移動体通信システムの国際標準化団体3GPPで必須技術として採用され,世界約20カ国で利用されています.

令和5年度地方発明表彰「発明奨励賞」受賞

Well-being & Age-tech 2023 Award「優秀賞」受賞

2023年12月7日,ウェルエイジング経済フォーラムが主催するWell-being & Age-tech 2023 Awardの表彰式が開催され,ドコモの「要介護リスク低減をめざしたフレイル推定AIを搭載した健康マイレージ」の取組み(以下,本取組み)が「優秀賞」を受賞しました.

ウェルエイジング経済フォーラム Well-being & Age-Tech Awardは,超少子高齢化という世界共通の課題の解決をめざし,エイジテックの発掘・活用推進のため,2021年から表彰が開始されています.SDGsおよび2020年から始まった国連SDGs第二版「Decade of Healthy Ageing 2021-2030:健康な高齢化の10年」に資する科学技術・イノベーションの活用,包摂性,統合性,独創性,革新性,展開性,ストーリー性を評価観点に,知財や技術などの専門家から選ばれた取組みを広く世の中に周知することを目的に実施されています.

本取組みは,①累計130以上の自治体に健康マイレージサービスが提供されている広い展開性,②高齢者のデジタルデバイドの解決に貢献する包摂性,③フレイル推定AIで超高齢社会の課題となっているフレイルリスクをスマートフォンの日常使いから検知し,対処法を提案する独創性と革新性,④今後の地域包括ケアの仕組み,健康寿命延伸およびデジタル田園都市国家構想のデータ基盤・API連携を描いた実装による,国の政策や国連SDGs第二版のHealthy Ageingとの整合性およびストーリー性,について高く評価され,今回の受賞に至りました.

ドコモは,医療・ヘルスケアを成長領域の1つとして掲げ,健康への意識付けや関心づくりのきっかけとなるサービスを展開しており,日常生活を通して誰もが健康を維持・増進できる社会の実現をめざしています.さらなる社会課題の解決に向けて,スマートフォンログを活用して人々の健康状態を推定し,健康行動に繋げる技術とサービスの開発を今後も進めていきます.

Well-being & Age-tech 2023 Award「優秀賞」受賞
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