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フェムトセル用超小型基地局装置の開発〜1.まえがき

FOMAサービスにおける不感地対策および品質向上のため、ドコモは屋外基地局(BTS: Base Transceiver Station)の増設を継続的に行い、2008年3月末においてその数は42,000局を超えている。屋内のエリア化についても光伝送装置、ブースタ[1][2]などの開発によりラインナップを拡充し、積極的なエリア展開を図り、屋内施設数は2008年3月末において15,100施設に達している。それでもなお、駅の地下街や大規模商業施設などと比較すると、家庭内や小規模店舗についてはユーザ数が限られているため、屋内施設へのBTSの設置は装置コスト、ランニングコストの面から、エリア化が非常に困難なものとなっていた。

この問題を解決するため、ドコモは世界に先駆けて家庭内や小規模店舗などでエリア化を実現するためのフェムトセル用超小型基地局装置(以下、フェムトBTS)(写真1)を開発し、商用サービスを開始した。

写真1 フェムトBTS

本稿では、フェムトBTSの適用領域、小型軽量化、低価格化および伝送路ランニングコストの経済化のために適用した技術について解説する。

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.16 No.2に、掲載されています。