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2GHz帯FOMA用屋外ブースタ装置の開発〜1.まえがき

FOMA屋外基地局は2006年度末で35,000局程度まで増設され、サービスエリアが順調に拡大されている。さらに、トラフィックが少ないビル内、地下街、山間部などの地域においても経済的にエリアカバー率を向上させる必要があり、その実現手段の1つとして、ブースタ装置が考えられる。ブースタ装置は、基地局と移動局間の無線信号を受信し増幅して再放射する装置であり、コンパクトで有線の伝送路が不要であるため低コストでサービスエリアを構築できる[1]〜[3]。

屋外用ブースタ装置を開発する場合、屋内用と比較してカバーするエリアを広くするために、装置の高利得、高出力化が要求される。また、この装置に接続される対基地局用アンテナと対移動局用アンテナが近接するため、回り込み注意1による発振を防ぐための対策が必要となる[2]。

本稿では、今回開発した2GHz帯FOMA用屋外ブースタ装置およびブースタ専用アンテナについて、装置設計と装置概要を述べる。

  • 注意1 回り込み:無線装置において、自身の送信アンテナから送信された電波が自身の受信アンテナに受信されること。

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.15 No.1に、掲載されています。