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2GHz帯FOMA用屋外ブースタ装置の開発〜2.装置設計

2.4 アンテナ間結合量

屋内ブースタ装置は、通常カバーエリア半径が100m以下と狭いため所要の利得が60dB以下であり[2]、かつ対基地局用アンテナと対移動局用アンテナは一般的に離れた場所に設置されるのでアンテナ間結合量注意1が大きく、回り込みの影響は生じない。しかし屋外ブースタ装置では、カバーエリア半径が大きいため最大利得が80dBであり、2つのアンテナが同一の鉄塔上に数メートルの間隔で設置されるためアンテナ間結合量を十分に確保するのが困難である(図4)。2つのブースタ用アンテナ間における結合量をLC、ブースタの利得をGbk、発振しないためのマージンをMとすると式(2)の条件を満足する必要がある。

図4 ブースタ用アンテナの回り込み

LC>Gbk+M    式(2)

カバーエリア半径が大きくなるとブースタの利得を高くする必要があるため、所望のアンテナ間結合量も大きくする必要がある。

  • 注意1 結合量:2つのアンテナ間において1つのアンテナともう1つのアンテナとの損失(量)のこと。ブースタに用いる場合には発振しないために、結合量が大きいほうがよい。

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.15 No.1に、掲載されています。