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車載向けFOMAテレマティクスモジュールの開発とネットワークへの機能追加〜2.FOMAテレマティクスモジュール

2.3 信頼性試験項目

テレマティクスモジュールの特長である高耐久性・高信頼性を確保するために、各種信頼性試験を実施した(表2)。通常のハンドセット型の携帯電話にて実施している環境試験項目に比べて、極めて厳しい項目・条件となっており、テストとその結果の設計へのフィードバックを繰り返し重ねることで車載用途に耐え得る品質を確保している。特に高温、低温および熱衝撃によるハードウェアへの影響は大きく、テスト途中でハードウェア破壊や動作不良に陥ることがないように、テレマティクスモジュールでは設計段階から部品配置、基板パターンやはんだ条件などを最適化するといった工夫を行った。さらに、製造工程においても、部品管理をはじめとして製造後の検査工程によるスクリーニングを実施して、車載用途に耐え得る信頼性の確保や故障率の低減を図った。

表2 信頼性試験項目
項目 試験条件 参考規格
(ただし,試験条件は異なる)
温度特性試験 T=−30°C〜+70°C JASO D001-94 5.11
低温放置試験 T=−40°C,指定時間 JASO D001-94 5.11
低温作動試験 T=−30°C,指定時間 JASO D001-94 5.12
高温放置試験 T=+85°C,指定時間 JASO D001-94 5.13
高温作動試験 T=+70°C,指定時間 JASO D001-94 5.14
温度サイクル試験 T=−30°C←→+70°C,指定サイクル JASO D001-94 5.15
熱衝撃試験 T=−30°C←→+80°C,指定サイクル JASO D001-94 5.16
定常湿度試験 指定条件 JASO D001-94 5.17
振動試験 指定条件 JASO D001-94 5.19
熱衝撃試験 指定条件 JASO D001-94 5.23
静電気試験 指定条件 JASO D001-94 5.8

JASO(Japan Automobile Standards Organization)規格:社団法人自動車技術会が定める自動車関連の団体規格。

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.16 No.2に、掲載されています。